※2026年8月時点の情報です。
アクティブ運用全体は、コスト控除前で市場平均と同じ
信託報酬や売買コストを引けば、インデックス投資に負ける
資産形成の主力は、低コストのインデックスでいい
個別のアクティブファンドが、一時的にインデックスを上回ることはあります。
しかし、アクティブ運用全体がインデックス投資に勝つことはできません。
アクティブ運用全体のコスト控除前リターンは市場平均と同じです。
そこから高い信託報酬や売買コストを引くため、コスト控除後はインデックス投資を下回ります。
さらに、少数の勝者を事前に選び、勝っている間に持ち続ける再現性もありません。
資産形成でアクティブファンドを主力にする理由はありません。
インデックス投資≒パッシブ運用
インデックス投資は、指数への連動を目指すパッシブ運用です。
アクティブ運用全体が勝てないのは算数
同じ市場を保有する投資家を、インデックス投資とアクティブ運用に分けます。
インデックス投資が市場全体を時価総額どおりに保有する以上、残ったアクティブ運用全体のコスト控除前リターンも市場平均と同じになります。
あるアクティブ運用が市場平均を上回るには、別のアクティブ運用が市場平均を下回らなければなりません。
全員が平均を超えることは不可能です。
そのうえアクティブ運用には、銘柄調査、人員、頻繁な売買などの費用がかかります。
インデックス投資にもコストはありますが、同じ市場を機械的に追うだけなので低く抑えられます。
したがって、コスト控除前では同じ、コスト控除後ではアクティブ運用全体が負けるという結論になります。
金融庁も国内株アクティブファンドについて、約8割強がコスト控除前では一定程度パッシブ投資を上回ったものの、その成果がコストに相殺され、顧客へ付加価値を届けられていない可能性があるとしています。
金融庁「資産運用業高度化プログレスレポート2022(概要)」
日本の実績でも長期ではインデックスに負ける
金融庁が日本の大型株アクティブファンドを調べた結果、10年間でTOPIX配当込み指数を上回ったファンドは33.3%でした。
日本は米国や欧州よりアクティブファンドの勝率が高い市場です。
それでも、10年間で約3分の2はTOPIXを上回れていません。
さらに金融庁の2026年の調査では、国内で運用される先進国株式アクティブ型216本のうち、10年間でS&P500連動インデックス型の平均リターンを上回ったのは12本だけでした。
割合にすると5.6%です。
残りの94.4%は、S&P500連動インデックスファンドの平均すら上回れませんでした。
金融庁:「資産運用業高度化プログレスレポート2023」
金融庁:「資産運用サービスの高度化に向けたプログレスレポート2026」
過去に勝ったファンドを選んでも次は分からない
「過去に勝っているアクティブファンドを選べばいい」と考えても、買う前に確認できるのは過去の成績です。
GPIFは運用受託機関の評価方法を見直した資料で、去実績と将来の超過収益との直接的な関連性は低いと言っています。
対象期間を変えても同じ結果が出て、過去実績だけで将来の超過収益を予測することは極めて困難。
巨大な資金を運用し、運用会社を直接調査できるGPIFでも、過去の数字だけでは次の勝者を選べません。
現在の勝ち組は分かっても、次の勝ち組は分かりません。
過去のランキングを見て選ぶ方法では、長期的な優位性を事前に買えません。
資産形成はインデックスでいい
インデックス投資は、市場平均で妥協する投資ではありません。
アクティブ運用同士が勝敗を争った結果の平均を、低コストで丸ごと回収する投資です。
個別株や短期売買を楽しむなら、資産形成とは分けて遊びの範囲でやればいいです。

