※この記事は2026年6月時点の情報をもとにしています。
※投資判断は自己責任でお願いします。
この記事は、SBIホールディングス株の購入をすすめる記事ではなく、
SBIグループがステーブルコイン周辺でどの位置を取りに行っているかを見た考察です。
SBIはステーブルコイン時代の裏配線を取りに行っているように見える
最近、個人的にSBIホールディングスがかなり熱いです。
ステーブルコイン時代の金融インフラを取りに行っているように見えるからです。
ステーブルコインは、米ドルや円などの法定通貨に価値を連動させるデジタル資産です。
このステーブルコインが広がると、決済、送金、外貨運用、法人間取引、証券取引の裏側が変わる可能性があります。
そしてSBIは、その中でもかなり重要な場所に入り込んでいます。
個人的に見ているポイントはこれです。
円とステーブルコインの入口・出口を誰が握るのか。
ここをSBIが取りに行っているように見えます。
SBI VCトレードがステーブルコインの入口になり始めている
SBI VCトレードは、2025年3月にステーブルコインを扱うための「電子決済手段等取引業者」として登録を完了しました。SBI VCトレードは、これを国内初の登録として発表しています。

ただの暗号資産取引所ではなく、日本円とステーブルコインをつなぐ規制対応済みの窓口になり始めているからです。
日本円をUSDCにする。
USDCを日本円に戻す。
本人確認や規制対応をする。
店舗や企業に円で着金させる。
このあたりを押さえられると、表側のアプリが何であっても、裏側でSBIが通る可能性があります。
ここが個人的に熱いところです。
Circleとの関係も強い
SBIは、USDCの発行体であるCircleとも深く組んでいます。
SBIホールディングスはCircleとの合弁会社設立を発表しており、日本でのUSDC利用促進や、Web3・デジタル金融分野の新しいユースケース創出を目的としています。さらにSBIグループは、Circleの上場時に5,000万ドル相当の株式を取得したことも発表しています。
つまり、SBIは単に
「USDCを取扱います」
で終わっていません。
発行体側にも関係を作り、日本国内での流通にも入り込もうとしています。
これはかなり本気に見えます。
USDC決済の実証実験も始まっている
さらに面白いのが、USDCの店舗決済です。
SBI VCトレードとアプラスは、2026年5月に大阪市の「名代 宇奈とと」本町店と「ビックカメラ」なんば店の一部指定区画で、USDCによるQRコード決済の実証実験を行いました。

ここで重要なのは、店舗側が必ずしもUSDCをそのまま持つ必要がない点です。
ユーザーはUSDCで払う。
SBI VCトレードが日本円に交換する。
アプラス経由で店舗へ入金する。
この流れは、まさに表側は普通の決済、裏側はステーブルコインです。
多くの人は、将来ステーブルコインを使っていることにすら気づかないかもしれません。
スマホ決済の裏側で、銀行送金やカードネットワークを意識しないのと同じです。
表は普通のアプリ。
裏側だけステーブルコイン。
この形になったとき、円とステーブルコインの変換を握る会社はかなり強いです。
RLUSDやJPYSCまで広がっている
SBI VCトレードは、CircleのUSDCだけでなく、Rippleの米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」も取り扱い始めています。SBI VCトレードは、2026年6月24日から国内初の4号電子決済手段としてRLUSDの取扱いを開始したと発表しています。

さらに、信託型円建てステーブルコイン「JPYSC」の提供開始も発表されています。JPYSCについては、当初はSBI VCトレード口座内での利用に限定されるものの、将来的なパブリックチェーン上での流通を目指す内容になっています。

つまりSBIは、米ドル建てステーブルコインだけでなく、円建てステーブルコインにも関わり始めています。
USDC。
RLUSD。
JPYSC。
この流れを見ると、SBI VCトレードは「暗号資産を売買する場所」から、ステーブルコインの取引・保管・決済・運用の入口に変わろうとしているように見えます。
SBIが狙っているのは「表のアプリ」ではなく「裏の配管」だと思う
個人的に一番重要だと思ってます。
SBIが狙っているのは、派手な決済アプリそのものではなく、その裏側にある金融配管だと思っています。
将来的に、どこかの決済アプリや金融アプリがステーブルコインを裏側で使うとします。
ユーザーは円で払ったつもり。
店舗は円で受け取る。
でも裏側では、USDCやステーブルコインが動いている。
このとき必要になるのは、
日本円との交換。
本人確認。
規制対応。
ウォレット管理。
カストディ。
店舗への円入金。
銀行・証券との接続。
このあたり。
ここにSBIが入れれば、表側のサービスが何であっても、裏側でSBIが通る可能性があります。
だから、SBIのステーブルコイン戦略は「暗号資産が流行るかどうか」だけの話ではなく、
もっと大きい話で、日本の金融インフラがどう変わるかの話です。
チャージ系ポイ活にも影響しそう
ここからは個人的な考察です。
ステーブルコインが普及すると、長期的にはチャージ系ポイ活は削られやすくなると思っています。
今のチャージ系ポイ活は、
- クレジットカード
- プリペイドカード
- 電子マネー
- QR決済
- 銀行口座
- 証券口座
このあたりを組み合わせて、還元の隙間を拾うものです。
でも、決済の裏側がより直接的になれば、事業者は無駄な中継コストを減らせます。
そうなると、
カードでチャージ
別ウォレットへ移す
電子マネーへ流す
ポイントを回収する
みたいなルートは、だんだん塞がれやすくなるはずです。
ステーブルコインだけでポイ活が終わるとは思いません。
ただ、決済の裏側が効率化されるほど、還元の歪みは減っていくと思っています。
その意味でも、ステーブルコインはポイ活民にとって無関係ではありません。
今のうちに稼げるだけ稼ぎましょう。
SBIが勝つ条件
SBIがこの分野で強くなる条件はシンプルです。
日本円とステーブルコインを行き来するときに、自然とSBI系サービスを通る状態を作れるか。
ここです。
日本円からUSDCに替える。
USDCを円に戻す。
USDCで決済する。
円建てステーブルコインを使う。
ドル建て資産にアクセスする。
証券口座や銀行口座とつなぐ。
法人決済や海外送金に使う。
このどこかでSBIが通るなら、かなり強いです。
SBI VCトレード、SBI新生銀行、アプラス、SBI証券、Circle、Ripple。
パーツはかなり揃っています。
全部がきれいにつながるとは限りません。
でも、SBIがステーブルコイン時代の重要な場所に早く陣取っているのは間違いないと思っています。
注意点:熱いけど勝ち確ではない
ステーブルコインには規制リスクがあります。
ドル建てなら為替リスク。
レンディングには返還リスクや途中解約できないリスク。
店舗決済も、実証実験から本格普及までは時間がかかります。
特に日常決済では、クレジットカードやQR決済がすでにかなり強いです。
なので、ステーブルコインがいきなり普段の支払いを全部置き換えるとは思っていません。
ただし、裏側の清算、法人間決済、海外送金、ドル建て資産、証券との接続では、かなり現実味があります。
まとめ:SBIはステーブルコイン時代の入口と出口を取りに行っている
SBIホールディングスが個人的に熱い理由は、ステーブルコインを単なる暗号資産の一種として扱っていないように見えるからです。
USDCを扱う。
Circleと組む。
Circleに出資する。
USDC決済を実証する。
RLUSDを扱う。
JPYSCにも関わる。
この流れを見ると、SBIはかなり本気にみえます。
ユーザーは普通のアプリを使う。
店舗は普通に円で受け取る。
でも裏側ではステーブルコインが動く。
そのとき、円とステーブルコインの入口・出口・管理・決済をSBIが握れたらかなり強いです。
ステーブルコインは、ただの暗号資産ネタではありません。
銀行、証券、決済、ポイント、外貨運用、法人決済まで巻き込む可能性があります。
なのでSBIホールディングスを、個人的にかなり注目しています。

