採用時の給料だけを引き上げ、既存社員の給料をほとんど直さない会社に残り続けるのは損。
求人の給料だけが上がり、既存社員の給与表は据え置き。
昇進して責任が増えても、後から入った新人より給料が低い。
会社がこの逆転を直さないなら、転職で給料を現在の市場価格へ付け直した方がいいです。
毎年昇給しても、新人の給料に追いつかない
例えば、月給23万円で入社し、毎年3,000円ずつ昇給したとします。
人手不足で採用条件が変わり新人の月給が26万とすると。
| 月給 | 新人との差 | |
|---|---|---|
| 勤続8年 | 25万4,000円 | -6,000円 |
| 勤続8年+役職手当2万円 | 27万4,000円 | +14,000円 |
管理職になって月2万円の手当が付いても、たったの1万4000円しか変わりません。
管理職じゃなかったら新人のほうが高い始末です。
同じように、毎年昇給すると思うので、この差を埋めることはなかなか難しいです。
この逆転は基本給にも及ぶので、賞与や退職金を基本給から計算する会社なら・・・
目も当てられません。
問題は、既存社員の給料の土台を現在の採用相場へ直さないことです。
何故新人のほうが給料が高くなるのか?
今の給料上昇にはインフレ、人手不足、採用競争などが重なって起きています。
- インフレ・最低賃金上昇・人手不足
- 昔の給料では求人に応募が来ない
- 新規採用者の給料を上げる
- 既存社員の給料表はあまり直さない
- 長く勤めた人と新人の給与差が縮む
企業にとって、新人1人の給料を月3万円上げるより、既存職員全員を月3万円上げる方が圧倒的に金がかかります。
だから採用相場だけ更新して、既存社員の給料を放置する会社が出てきます。
そんな会社はカスです。さっさと転職しましょう。
転職は給料を市場価格で付け直す機会になる
厚生労働省の2025年上半期雇用動向調査では、転職後に賃金が増えた人は39.4%、減った人は31.5%。
転職すれば必ず給料が上がるわけでもないので、そこは慎重に行いましょう。
求人を見て、選考を受け、提示された年収を現在の待遇と比べるとか。
市場から実際の値段を付けてもらえば、今の会社に残る価値も数字で判断できます。
退職金よりこれから受け取る総額
長く勤めると退職金や福利厚生で有利になる会社はあります。
しかし、すでに積み上げた勤続年数だけを理由に、今後の低賃金まで受け入れる必要はありません。
例えば、転職で額面年収が50万円上がり、その後10年働けば500万円。
退職金や福利厚生の差が100万円程度なら、転職後の方が受取総額で400万円多くなります。
年収だけでなく、年間休日、労働時間、通勤、退職金、福利厚生まで金額と時間に直して比べた方が良いです。
これから同じ期間を働いていくら受け取れるかを考えるべきです。
退職金控除はiDeCoの拠出期間を使える
iDeCoに拠出していれば、退職金控除は勤続年数を気にしなくて良いレベルになります。
転職すると、勤務先の勤続年数は新しい会社でゼロから始まります。
一方、iDeCoの掛金拠出期間は転職しても引き継がれます。
会社の退職金とiDeCoの一部を同じ年に一時金として受け取る場合、退職所得控除は両方の金額を合計し、最も長い期間に、重複していない期間を加えて計算します。
23歳でiDeCoを始め、26歳で現在の会社へ入社し、65歳に両方を受け取るなら、入社前の3年間を含む42年が計算の基礎になります。
20年を超える部分は1年につき70万円なので、この場合退職所得控除は3年分の210万円増えます。
同じ年の退職所得をまとめて計算する仕組みです。
iDeCo一時金も退職金も同じ控除枠を使います。
会社の退職金を受け取ったうえで、iDeCoを一時金で控除枠限界まで受け取るのが最も効率が良いと思います。
さらに詳しい解説はiDeCoと退職金は退職所得控除で競合する?で解説しています。
解説していますが、読むと頭が破裂します。
iDeCoをやってない人、転職する可能性がある人は今すぐやるべきだと思います。
参考
令和7年上半期雇用動向調査結果の概要
No.2735 同じ年に2か所以上から退職手当等が支払われるとき
給付金をお受け取りになる方|JIS&T
【iDeCo】年金の給付方法にはどのような種類があるのですか?|SBI証券
他、税金や控除についてはこちらへどうぞ


