※2026年時点の情報です
生命保険に入っていると、年末調整や確定申告で生命保険料控除を使えます。
生命保険料控除は、支払った保険料の一部を所得から差し引く制度です。
実際に安くなる税金は、
「生命保険料控除額×所得税率」+「生命保険料控除額×住民税率」
で決まります。
一般的な会社員が1枠を上限まで使っても、安くなる税金は年間5,000~11,000円程度です。
生命保険料控除は使えるなら必ず使うべきですが、控除を埋めるためだけに不要な保険へ加入する制度ではありません。
ここでは新制度の生命保険料控除のみ説明します。
生命保険料控除は3枠ある
2012年1月1日以降に契約した保険は、次の3枠に分かれています。
| 控除枠 | 主な対象 |
|---|---|
| 一般生命保険料控除 | 死亡保険、終身保険、学資保険など |
| 介護医療保険料控除 | 医療保険、がん保険、介護保険など |
| 個人年金保険料控除 | 条件を満たした個人年金保険 |
所得税では、それぞれ最高4万円、合計最高12万円が所得から控除されます。
住民税では、それぞれ最高2万8,000円ですが、3枠合計の上限は7万円です。
2万8,000円×3枠=8万4,000円にはならないので注意してください。
| 年間の支払保険料 | 所得税の控除額 |
|---|---|
| 2万円以下 | 支払額の全額 |
| 2万円超~4万円以下 | 支払額×1/2+1万円 |
| 4万円超~8万円以下 | 支払額×1/4+2万円 |
| 8万円超 | 一律4万円 |
つまり、通常は1つの控除枠につき年間8万円払えば、所得税の控除額が上限の4万円になります。
月額にすると約6,667円です。
年間8万円を超えて保険料を払っても、同じ枠の所得税控除は増えません。
住民税の計算は所得税と少し違います。
| 年間の支払保険料 | 住民税の控除額 |
|---|---|
| 1万2,000円以下 | 支払額の全額 |
| 1万2,000円超~3万2,000円以下 | 支払額×1/2+6,000円 |
| 3万2,000円超~5万6,000円以下 | 支払額×1/4+1万4,000円 |
| 5万6,000円超 | 一律2万8,000円 |
住民税側は年間5万6,000円を超えれば、その枠は上限です。
所得税を上限まで使うには年間8万円必要ですが、住民税はそれより早く上限に到達します。
どのくらい税金が安くなるのか?
1つの枠(例えば一般生命保険料控除)を年間8万円を支払い、
- 所得税の控除額:4万円
- 住民税の控除額:2万8,000円
となった場合で計算します。
住民税率は10%、所得税には復興特別所得税を含めています。
| 所得税率 | 所得税の軽減 | 住民税の軽減 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 5% | 約2,000円 | 約2,800円 | 約4,800円 |
| 10% | 約4,100円 | 約2,800円 | 約6,900円 |
| 20% | 約8,200円 | 約2,800円 | 約1万1,000円 |
年間8万円の保険料を払って、税金が4万円安くなるわけではありません。
所得税率5%の人なら、節税額は年間約4,800円です。
生命保険そのものの保障も受けられますが、「生命保険料控除があるから保険に入れば得」というほど強い制度ではありません。
3枠すべて使った場合
3枠をすべて上限まで使うと、
- 年間保険料:合計24万円
- 所得税の控除:12万円
- 住民税の控除:7万円
となります。
| 所得税率 | 年間の税負担軽減 |
|---|---|
| 5% | 約1万3,100円 |
| 10% | 約1万9,300円 |
| 20% | 約3万1,500円 |
所得税率10%でも、年間24万円払って税金が安くなるのは約1万9,000円です。
保険料の約8%が税金で戻る計算ですが、残りの約22万円は普通に支払っています。
節税だけを目的に24万円払うのは完全に逆です。
そこで、積み立て機能のある保険はどうだろう?
私は一般生命保険料控除の枠で、住友生命のChakinに月6,000円、年間7万2,000円を支払っています。
Chakinは月5,000円から1,000円単位で契約でき、5年間保険料を払い込み、契約から10年後に満期を迎える積立保険です。
Chakinについての詳しい説明はこちらへ
→Chakinを使って所得税率20%の人は実質年利4.2%相当
ただ、控除があるという理由だけで、長期間資金を拘束する個人年金保険や終身保険に入るのはおすすめしません。
返戻率まで計算して、Chakinやじぶんの積立より弱いなら、素直に投資へ回した方がましです。
2026年・2027年は子育て世帯の控除が拡大
2026年分と2027年分については、23歳未満の扶養親族がいる人の一般生命保険料控除が拡大されています。
新契約の一般生命保険料について、所得税の控除額が最高4万円から6万円になります。
| 年間の一般生命保険料 | 所得税の控除額 |
|---|---|
| 3万円以下 | 支払額の全額 |
| 3万円超~6万円以下 | 支払額×1/2+1万5,000円 |
| 6万円超~12万円以下 | 支払額×1/4+3万円 |
| 12万円超 | 一律6万円 |
ただし、生命保険・介護医療・個人年金を合計した所得控除の上限は、従来と同じ12万円です。
そのため、介護医療と個人年金ですでに4万円ずつ使っている場合、一般生命保険料控除が6万円になっても、合計上限12万円に引っかかります。
なんだかよくわからない制度です。これやるくらいなら所得税下げろって話です。
控除を受ける方法
会社員は、保険会社から届く生命保険料控除証明書を年末調整で提出します。
年末調整に間に合わなかった場合や、退職などで年末調整を受けていない場合は、確定申告でも申請できます。
まとめ
Chakinなど、実質年利が4%超えるならまだしも、わざわざこの控除のために保険を契約するほどではないです。
何が何でも節税したい人、すでに保険に入っているついで、個人年金に関しては長期の資金拘束と払戻金が納得できる人であれば使うのはありです。
わたしは、保険はガチャだと思っているので基本的に契約していません。
するとしても貯蓄性のあるChakinや個人年金が主です。

